山形県について





※地図は解説のための簡易的なもので、精密な位置関係などを保証するものではありません

 山形県は、周囲が1000〜2000m級の大きな山々に囲まれ、一部が海に面しています。県境の形を、よく人の横顔に例えたりします。

 北国ですので、冬は気温がマイナス、雪も一晩で20〜30cm積もるなんて珍しくない事ですが、周囲の山々によってフェーン現象が起こりやすいために夏は暑くなり、、東京や大阪より気温が高くなることもあります。夏暑く、冬寒いのが山形県です。

 海岸線は他県に比べて短く、北部は砂浜、南部は磯場と、はっきりとした違いがあります。そのため、南部は海岸線を国道が通っていますが、北部は砂よけのための防砂林の裏を通るため、海が見えず、防砂林と住宅街だけの景観が続きます。なお、酒田港から39km沖には離島である飛島が浮かんでいます。

 山形県を貫くように流れる最上川、そして庄内平野を流れる赤川が山形県の二大河川ですが、内陸から海に出るルートは最上川しかありません。この最上川は、内陸の平地を流れ、途中、海が近くなったところで、おおよそ10kmほどの距離を山間部の谷間を流れるという特異なルートを辿ります。

 山形県は、平地の面積が少ないために、ほとんど隅々までと言って良いほど土地開発の手が入っています。この、環境が大きく変わってしまったことにより魚環境が大きく変わったと言って過言ではありません。具体的には、昭和初期には普通種だったメダカ。そのメダカが棲める川や水路は今現在は99.9%消滅しています。

 山形県は、山や扇状地など傾斜が多いことにより、河川のほとんどが急流です。また、大きく目立つ湖沼はありません。小さな湖沼ばかりなため、外来種の放流によって簡単に在来種は淘汰され、山形県の在来種が残る湖沼は極々僅かです。ちなみに、外来種とは肉食魚ばかりとは限りませんし、魚類だけとも限りません。

 この山形県の局所、閉鎖的な環境、在来種、在来遺伝子を意識したり考える人が少しでも増え、たとえ在来種でも、誤った放流や保護がされないようにと願うばかりです。




山々に囲まれた内陸地方を望む。 狭い平地は開発が進み、水田さえも少なくなっている。











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