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魚の部位について

魚の部位は専門的な表現が多くて難しいですよね
そこで図と解説で簡単に説明したいと思います





■各部位の名称■

(写真はシロメバル)




  用語
 
 同定(どうてい)

生物の種を見極めること。物で言えば鑑定すること。同定するにあたってキーとなる基準を同定基準(どうていきじゅん)という。正確には、学名を決定したときの標本との比較の事を指すが、一般的には何の魚かを見極める事として通じる。


  棘(きょく)、軟条(なんじょう)

魚には色々な鰭(ひれ)がある。鰭には硬い棘があったり軟条があったり。鰭は遊泳や姿勢制御の役割をする。鰭は普通、柔らかい鰭膜(きまく)で出来ている。それを支える役割になっているのが棘や軟条だ。硬く尖って骨質でできているものは全て棘と呼ぶ。つまり鰭にある硬いものも棘であるし、他の部位にあるものも棘である。軟条は分節があって柔らかいものを指す。


 背鰭(せびれ)

多くの魚は背鰭がひとつだが、第2背鰭をもつ魚もいれば、第3背鰭をもつ魚もいる。サケ科の魚などに代表される脂鰭(あぶらびれ)と呼ばれ、条や軟条をもたない脂質(ししつ)でできた鰭を背にもつ魚もいる。

 
 臀鰭(しりびれ)

肛門の近くにあるため臀鰭だが、魚類学では、なぜか「でんき」と読む。なぜこの鰭のみ音読みなのかは謎。魚類学には音読みが多い。一般には「しりびれ」で良い。

 
 側線(そくせん)

体側の鱗の中に、鰓蓋(えらぶた)から尾の付け根まで一本の線が通っているように見えるのが側線だ。側線にある鱗(うろこ)は側線鱗(そくせんりん)と呼び、側線鱗には小さな穴がある。その穴からは感覚受容体(かんかくじゅようたい)と呼ばれる感覚細胞に繋がっており、そこで音圧や水圧の変化を感じ取る。普通、魚は両体側に各一本ずつの側線をもつが、アイナメなどは両体側に各5本ずつある。
(ただし、アイナメの側線5本全てが音を感じている訳では無いらしい)

 
 鰓(えら)

鰓は普通はなかなか見ない部分だ。鰓の土台の役割をする湾曲した硬い部分を鰓弓(さいきゅう)という。鰓弓の外側に赤く細かい筋のようなものが並ぶようになっているのが鰓葉(さいよう)又は鰓弁(さいべん)と呼ばれ、酸素を取り入れる役割をする。鰓弓の内側に太い突起のようなものが並ぶようになっているのが鰓耙(さいは)という。鰓耙は飲み込んだ食べ物をこしとる役割をする。プランクトンを常食とする魚ほど鰓耙の数が多い傾向がある。魚によっては鰓耙の本数が同定(どうてい)のキーとなることもある。鰓蓋は一般的には「えらぶた」と呼ぶが、専門的には「さいがい」と呼ぶ。






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