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ハタハタ

全長16cm

分類
ハタハタ科 ハタハタ属

学名
Arctoscopus japonicous (Steindachner,1881)

全長

雌は最大で全長30cm、雄は25cm程度

分布
日本海側は山陰地方以北、太平洋側は岩手県以北、カムチャッカ、アラスカ、朝鮮半島

生活・食性
普段は水深200〜300mにすむが、ときに水深1000mにまで現れる。いくつかの大きな個体群があると言われる。プランクトン類や小魚を捕食する。産卵は水深2〜3mの浅場で、水温13〜14℃になる12月ころに行われ、岩場の海草に大きな卵塊を生みつける。

特徴
目が大きい。胸鰭が大きく、背鰭は2基ある。背中に虫食い状の暗色斑がある。鱗と側線がない。前鰓蓋骨に5本の棘がある。

食利用
秋田県の、しょっつる鍋が有名。その他、湯あげ、田楽、小型は唐揚げなどにされる。

管理人MKTの雑記
1970年頃までは大量に漁獲があったが、その後は激減し、長い間、小型でも匹400円もするほど高級魚だった。しかし2000年くらいから多く獲れるようになり、その後、山形県から秋田県の一帯で、ハタハタ釣りが怖いくらい過熱した。多くの人が飽きるまで釣るので、そのツケは確実に回ってきていると思う。2006〜2007年は確実に不漁だった。普段は深海にいる魚であるが、産卵を迎える頃に大群で浅瀬に接岸する。深海魚が港や磯までやってくるとは何とも凄い話ではないか。成長が遅い魚で、全長20cm程度まで育つのに3年ほどを要すると言われている。ハタハタが命のバトンを繋ぐ場面での乱獲は、個々が欲を抑えて考えてみるべきと思う。また、地元メディアの「太公望の待ちに待った釣り!」という釣り人たちを煽る報道も何とかならないかと思う。群れが押し寄せるハイシーズンには罵声、殴り合いの喧嘩、不法投棄、違法漁法と、これほど人間の一番醜い部分が見えてしまう釣りはない。ゆえにシーズンには夜中でもパトカーの巡回が絶えない。「太公望」という高みにあるような言葉には程遠いはずだ。メディアには、せめてこの釣りだけは綺麗ごとで済まさないように求めたい。季節の風物詩だからこそ魚と人のバランスを大切にしたい釣りである。なお、ハタハタ釣りは地域により規則が違うので注意が必要。
2009.6.22

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