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スナヤツメ
全長11.5cm 成魚
分類 ヤツメウナギ科カワヤツメ属 学名 lethenteron reissneri (Dybowski, 1869) 全長 最大で全長20cm程度の小型種。 分布 琉球列島と九州の一部をのぞく日本全国、朝鮮半島、カムチャッカ半島など。 生活・食性 一生を淡水域で過ごす。普段は砂底に潜っていたり、岩に吸い付いていたりする。アンモシーテス幼生と呼ばれる若い時期は、柔らかい泥の中に潜り、有機物を食べる。また、アンモシーテス幼生のころは目が体内にあり、目が無いように見える。成魚に変態するには数年かかるといわれる。成魚は消化器官が退化して餌をとらず、初夏に産卵して死ぬ。 特徴 口には下顎がなく吸盤状で口器と呼ばれる。口器内の上口歯板上の歯は2本で側唇歯が3対である。鰓孔は7対あり、最後部の鰓孔直後から肛門までの筋節数は57〜65で、他のヤツメウナギ類より少ない。 食利用 絶滅危惧種であるので食利用は控えるべきである。 管理人MKTの雑記 川が綺麗だった時代を知る人に聞くと、小さなスナヤツメは川のどこにでも見られたらしいが最近は見たことが無いという。希少さと釣りでは釣れないことから、自分で、この手の種を撮影するのは無理だろうと思っていた。ところが、庄内地方の川でいたずら半分に砂を掘ったら成魚が出てきて驚いた。観察水槽内でも口器で吸い付き、面白い生態の一部を観察できた。脊椎動物の中でも最も原始的な種類らしく、魚類としての枠に入るかも微妙なところらしい。一般的に食用とされるのはカワヤツメのほうで、こちらは全長50cmほどの大型に育ち、幼生は海に出る。小型のスナヤツメでも撮影被写体としての取り扱いが極めて大変であったため、大型になるカワヤツメを写真に収める機会はこないだろうと思う。 2019.4.2 |