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タモロコ
全長5.5cm
分類 コイ科タモロコ属 学名 Gnathopogon elongatus elongatus (Temminck and Schlegel, 1846) 全長 最大で10cm、普通は6〜7cm。 分布 本州の中部以南、四国。東北や九州は移入。 生活・食性 雑食だが小型の甲殻類や仔魚も捕食する。沼、湖、川の上流から下流まで生息。産卵期は初夏、普通は1年で成熟する。 特徴 口髭が瞳孔径より長い、尾柄高は頭長の47%以上、銀白色の体色、側線下方の暗色線は1〜3本、ただし暗色線は魚のストレスなどにより明暗が変化する。 食利用 佃煮など。 管理人MKTの雑記 簡単にいうと、その辺のどこにでも居る魚である。しかし、本来は山陰や東海地方などの南の淡水魚で、いつの間にか山形県に入り、主に平野部で広範囲に勢力を拡大している。小型で銀白色の特徴が薄い魚だが、繁殖力が強く、縄張り意識も強い。止水はもちろん、行動が活発な夏場は急流でも定位し、ヤマメがいるような流れに居たりもする。細い水路などにも積極的に侵入し、水田の水路の魚はタモロコであることが多い。食欲も旺盛で、動物プランクトンなどのほか、仔魚や小型甲殻類も食う。低水温はもちろん、30℃を越える水温にも耐える。特に水深の浅い川でのタモロコの占有率は高く、メダカをはじめとする小川の在来種は護岸工事のほか、タモロコによっても駆逐されたのではないかと推測している。移入経路はアユ、コイ、ゲンゴロウブナなど、水産や遊魚とされる種の移植の際の混入であろうか。よく生活の様子が分かりやすいブラックバスが話題になるが、我々は、このような気付かない間に身近な小川の主役がすり替わり、山形県の広範囲に分布が拡大した事実も認識していなければならないのだと思う。ちなみに、タモロコよりも深みを好むオイカワも国内移入種であり、従来は山形県に居なかった魚である。山形県における本来の在来種と分布域はどのようなものであったのだろうか・・・。 2008.11.30 |